最新更新日:2024/05/01
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学びあい、つながりあい、一人ひとりの未来をひらく〜自立、協働、創造に向けた主体的な学びを支え、可能性を最大限に伸ばす〜

神田教育委員の所感(4)〜招提小学校の研究発表会について〜

4.招提小学校の研究発表会について
 11月16日は、カリキュラム・マネジメント調査研究事業の研究指定校の招提小学校の研究発表会に出席しました。
コロナウイルス対策を行っての小学校各校1名の参加で、体育館で行われました。
 4年1組の山中先生による「読んで考えたことを伝え合おう」の公開授業がありました。
新見南吉作品の「ごんぎつね」を学習後、並行読書教材としての同じ作者の4作品から自分の選んだ本を読み、グループごとに読書会を通して意見交換をします。そして、文章を読んでの一人一人の感じ方に違いがあることに気付くという、授業展開で、今までの指導とは違う指導法でした。
 研究報告では、研究主任の西村先生から「招提小学校の取組について」の報告がありました。
カリキュラム・マネジメントの言葉も知らない教員の多い中で
その意味を学習指導要領から理解し、国語科を軸に1年から6年の系統的な指導について、カリキュラム・マネジメントを行い、この2年間、研究・実践を全教職員が同じ方法を向いて取り組んできた、ということです。学校が組織的に取り組んできた成果は大きいです。課題として、行事や総合的な学習の時間の見直しなどが挙げられていました。

 講演は、招提小学校の指導に2年間指導して頂いている京都女子大学の水戸部修二教授から「学習指導要領の趣旨を踏まえた国語科の授業づくり〜対話を通した学びの構築を中心に〜」というテーマで、山中先生の授業も講評しながら、今求められている国語科の授業について具体的に話をされました。
 参加者から5名から質問があり、その質問も的確で、招提小学校の取り組みについての関心の高さが伺えました。
 
 招提小学校のカリキュラム・マネジメントの取組が各学校に活かされることを期待しています。

 新学習指導要領の小・中・高等学校共通のポイントは、学習の基盤となる資質・能力の「言語能力」と「情報活用能力」、「問題発見・解決能力」の育成です。
本市の重点的な取組である「確かな学力」「ICT教育」「英語教育」は、そのための重点施策で、3本の矢であると言えます。
10月から11月にかけて、コロナウイルス対策を行いながらの研修会や公開授業ですが、実り多い取組でした。
 
 学校現場と教育委員会が連携を密に図り、子どもたちの学びの充実に向けて研究・実践を深めるとともに、情報発信をお願いしまして、所感とします。

神田教育委員の所感(3)〜枚方市教育フォーラムについて〜

3.枚方市教育フォーラムについて
11月9日に令和2年度枚方市教育フォーラムが枚方市立教育文化センターを本会場として実施され、枚方市役所、市内小中学校とビデオ会議システム(Meet)を使用し、双方向オンラインの形態で初めて実施されました。
今年度は、英語科の発表で、枚方市の研究指定校の菅原東小学校、津田南小学校、楠葉西中学校の実践発表がありました。
今年度、小学校外国語専科として13校に専科教員が配置されて、その2校からの発表でした。枚方市が平成19年度から取り組んだ小中一貫英語教育の実践を活かし、新しい外国語科にうまく引き継がれていると思いました。今は、専科教員と学級担任とのティームティーチングの授業が主に行われていますが、専科教員が単独で授業を行い、教科担任制の一つとして実践的に取り組むことが来年度からは必要と思います。
この後、東京家政大学の太田洋 教授から「枚方市の英語教育の今とこれから」について講演していただきました。
 太田教授には、市内の学校の指導に来ていただいています。
その実践を基に、【知識・技能】の技能からの活用について、また、【思考力・判断力・表現力】の育成のためには、目的・場面・状況を踏まえて、今までに習った表現で、会話をすることなど、使える英語教育について、大変分かりやすく講演していただきました。

神田教育委員の所感(2)〜議員研修会について〜

2.議員研修会について
 11月11日は、議員研修会に出席しました。第一部は、教育委員会の永山主幹から「ICT機器の活用による新たな学校教育
の実現に向けて」という演題で、ICT機器活用の3つの柱である、1学力向上・授業改善、2子ども支援・家庭連携、3業務改善・働き方改革ついて、iPadの活用状況を中心に報告がありました。
学力向上・授業改善の実践は、iPadが導入されて2学期からの2か月間という短い期間でしたが、積極的に取り組んでいる学校の実践的な内容でした。iPadを利用している子どもたちの生き生きとした様子がよく分かり、学習場面だけでなく、学習以外の活用例も紹介され、分かりやすい報告でした。
報告の後、本市の教育アドバイザー、園田学園女子大学の堀田博史教授からこれまでの取組に対する講評とGIGAスクール構想を踏まえた今後の取組の方向性について示唆に富んだお話をしていただきました。
議員さんから質問のあった「ICT機器の活用と児童の書くことの指導とのバランスは、どうなのか」や「1人1台の配布による課題は」、「クリエィティブについては」などについては、ICT教育を進めていくうえで、考慮しなければならない重要な視点と思います。
 第二部では、(株)情報通信総合研究所の特別研究員 平井聡一郎氏から、「ポスト・コロナの学びを求めて」と題してご講演を聞かせていただきました。
 平井先生は、本市の議員さん、理事さんたち、私たち教育委員や指導主事に、小中学校で配布しているLTEのiPadを活用しながら、その利便性を体感することができるなど、「こうすれば学校の授業が変わる」ということを具体的にお示しくださいました。
 議員研修会は、iPadの活用状況の報告や貴重な講演を聞かせていただき、内容の濃い充実した研修会でした。感謝申し上げます。

神田教育委員の所感〜ICT教育について〜

1.ICT教育について
 枚方市教育委員会では、ICT教育を推進するため、9月に市立小中学校の教職員や中学校3年に、10月に小学校6年、11月に中学校2年にと、1人1台のタブレットPCが配備され、今年度中に、市内の全児童生徒に1人1台のタブレットPCが順次配備されます。
そのことを踏まえ、教職員研修と並行して、導入された学年では、教科指導や総合的な学習の時間で様々な場面で活用されているということです。
 その研修のICT活用の管理職研修が10月23日に枚方市立教育文化センターであり、教育長と私たち教育委員も参加しました。
 手もとのiPadを操作しての研修で、ノートに代わる様々な機能を持つ、中学校の授業で活用しているミライシードと、小学校の授業で活用しているロイロノートの実技研修、教育委員会ブログ作成の実技研修を視察しました。
 ロイロノートの研修では、講師の東香里小学校の矢島教頭先生の解説で、東香里小学校の授業で実践したロイロノートの活用を画像で見ながら、iPadの効果的な使用方法と活用の有用性を体感しました。
 受講者の管理職も効果的な活用事例や先進的な取り組みについて理解を深めることができたと思います。今回の研修内容を各学校に持ち帰り、枚方市の情報教育がさらに充実するよう、管理職として教職員の指導力向上に役立てていただくことを期待しています。
 このミライシードやロイロノートを効果的に活用することにより、個別学習、協働学習、評価等の従来の授業方法等が大きく変わることがよく分かりました。

招提小学校「国語科公開研究授業・研究発表会」を視察

11月16日招提小学校(弘岡 保史校長)では、令和2年度「カリキュラムマネジメント調査研究事業」として国語科の公開研究授業を実施しました。研究テーマは、「対話を通して、よさやちがいを認め合い、気づきを深め合える子供の育成」〜「話し合うって楽しい」があふれる授業の構築〜として、話す力、聞く力、共有する力の育成を図っています。
当日は4年生の国語科、単元名「読んで考えたことを伝え合おう」、教材名「ごんぎつね」の授業でした。言語活動を中心とした授業で『気になる木をみんなで進化させながら「読書の刃」(読書会)を開こう』をゴールに、子どもたちは積極的に話し合いました。
研究報告では、主体的対話的で深い学びの実現に向けて実践している
1,育てたい資質・能力の見極め
2,年間単元配列表
3,小さいPDCAサイクル
 の3点について詳しい報告がありました。
協議会では、「子どもたちは、対話を通して学びを深めることができていたか」を視点として話し合われ、
・どのグループも積極的で話し合いになっていた。
・話し合いの型に合わせて話し合いができているのが良かった。
・付けたい力が「一つの花」「ごんぎつね」それぞれあったと思うが、読む領域における付けたい力はどのように決めているのか教えてほしい。
などの意見や質問がありました。
講演会では、京都女子大学の 水戸部 修治 教授から、「学習指導要領の趣旨を踏まえた国語科の授業づくり」〜対話を通した学びの構築を中心に〜と題してご講演がありました。
水戸部教授は、授業作りで大切なこととして、
・場面の移り変わりと結びつけて具体的に想像する
・文章を読んで感じたことや考えたことを共有する
・一人一人の感じ方などに違いがあることに気づく
本時の授業に対する助言として(質問に対する回答も含む)
・グループに格差はあるのが当たり前
・グループになった時にこそ、子どもたちの個々の状況がわかってくる
・どっちが正解かではなく、自分の結びつきと人の結びつきが違うことに気付くこと
・解釈の拠り所となる叙述はどこなのか、どこから根拠を持ってきたのかを指で差しながら、叙述と叙述をつなげるように話をさせることが大切です。と助言されていました。
ご講演の締め括りに水戸部教授は、パワーポイントを使って
・読書会の楽しさを先生方が、実体験することが教材研究になる
・低学年、中学年、高学年それぞれで言語活動を段階的に構築することが重要
・「本を読んで交流することが楽しい」ということを子どもたちに実感させ、読書会を言語活動に位置づけること
など、たくさんのご示唆をいただき、大変勉強になった公開授業でした。招提小学校の弘岡校長先生をはじめ授業を公開していただいた山本 美月先生、研究報告をしていただいた西村 真由子先生、教職員の皆様、ご講演、ご指導を賜りました水戸部 修治先生に感謝申し上げます。ありがとうございました。

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